大和ハウスの坪単価相場

住宅事情に詳しい一部の専門家は、最終的にはマイホームを購入するよりも賃貸の方がお得だと言っています。

とはいうものの、住宅ローンを背負ってでも家を買うという選択をする人の方が多いのではないでしょか。

マイホームの購入は一生に一度の大きな買い物であり、購入までの手順、どこに住むのか、周辺には何があるのかなど、あらゆる角度から考察しなければなりません。

面倒くさがりの人であればマンションを選択する傾向にありますが、どうせ購入するならいっそのこと、ご自身でイメージした注文住宅に住みたいと考える人が多いのではないでしょうか。

近年の住宅業界の特徴は、耐震・耐火はあたり前で、省エネも考慮した付加価値のある住宅ニーズが高まってきており、ハウスメーカーのCMではよく「スマートハウス」というフレーズが使われていることにお気づきでしょうか?

スマートハウスとは、太陽光発電、蓄電池、住宅機器など、ITの技術を使って最適に制御された住宅のことで、業界首位の大和ハウスをはじめ、積水ハウス、ミサワホーム、トヨタホームなどがすでにスマートハウス事業に本格参入しています。

年々、住宅の建築数が減ってきている中、消費の低迷と少子化問題を抱えるハウスメーカー業界にとっては、より高い付加価値のある住宅を提供できるかが鍵になることは言うまでもありません。

スマートハウス、耐震強化、太陽光発電、バリアフリーなど、それ以外にも各社が独自の特徴を取り入れながら、ますます熾烈な観客争奪が展開されるでしょう。

大和ハウスの坪単価

大和ハウスは規格住宅が充実していますが、間取りの仕様が決まっていて途中の間取り変更はほとんどできません。

おおむねの坪単価は55~65万円ほどでプレハブ住宅では他のハウスメーカーよりも安い価格になっています。

ただし、これが注文住宅となると坪単価が70~80万円くらいにまで上がり、積水ハウスなどと同等の高い価格になります。

高価だからといってとくに豪華なつくりになるという訳ではないようですが、おそらく現在は太陽光発電付きになるかと思われます。

キッチンはサンウェーブ、クリナップ、松下電工。システムバスは、TOTO、INAXから選べ、1階の窓ガラスは標準で全て防犯ガラス。

制震装置はオプションとなりますが、価格は1棟あたり30万円ほどになります。

大和ハウスの基礎を築いた「ミゼットハウス」のように、創業当初は工場で大量生産することで高品質な住宅を安くユーザーに提供することが目的のはずでした。

ところが、大和ハウスに限らず、積水ハウス、セキスイハイム、ミサワホーム、パナソニックホームズなど、プレハブ住宅メーカーのほとんどがその目的のために創業しましたが、注文住宅ともなるとユーザーの要望が多様化し、機械化された大量生産ではその要望に応えることができません。

それが現在の日本の住宅価格を高騰させている原因なのは間違いありません。

大和ハウスの歴史

1955年4月に創業した大和ハウス工業の最初の商品は「パイプハウス」でした。

その後、戦後にベビーブームを迎え、教室不足の解消のために移動式教室を開発、1959年にはプレハブ住宅の原点ともいえる「ミゼットハウス」を開発・販売し始めました。

1961年には大阪証券取引所第一部市場に上場、その翌年にはプレハブ住宅の草分けでもある「大和ハウスA型」を発売し大きく躍進します。

その翌年には民間として初となるデベロッパーとして、大規模団地を分譲しています。今でこそあたり前になっている土地付きの建物である分譲住宅の先駆けといったところでしょうか。

1963年には住宅ではなく、日本初となる立体の横断歩道橋を開発、1968年には、今でこそあたり前になっている住宅展示場販売の先駆けでもある住宅展示場を全国展開し、知名度が低かったプレハブ住宅の知名度を一気に上げています。

その後もリゾート事業への進出やマンション分野へ進出することでシェアを拡大、創業から約60年以上も経ち、大和ハウスは常に新しいことを取り入れ、ユーザーのことを考えてきたこその信頼が、今日の業界シェアトップの地位にあるのではないでしょうか。

大和ハウスの業界シェア

数年前までは積水ハウスが首位をキープしていましたが、現在は大和ハウスが業界のトップで、2014年の売り上げ実績は2兆円を超えています。

名実ともに信頼感の高い大手ハウスメーカーであり、独自開発の外張り断熱を標準装備した「XEVO(ジーヴォ)」は大和ハウスを代表する人気シリーズで、最新の商品は地震エネルギーを吸収する「Σ形デバイス」や大空間設計の「グランリビング」があります。

シェアの話しに戻りますが、戸建て住宅になりますと地域密着型などの中小の工務店が全国には多く存在します。そのため、いくら大手といっても実際の売り上げシェアは数%でしかありません。

その売り上げのほとんどは住宅以外に多角化戦略をしたことによるもので、例えば店舗や物流施設などがそれに該当しますが、大和ハウスはもともとミゼットハウスを原点としたプレハブ住宅を主力としてきました。

そして創業当初より変わらず、時代の一歩先を歩み住む人々のことを考えた事業を展開してきています。

少子高齢化が進み、ますます戸建て住宅の減少傾向が考えられますが、今後もコアな事業であることは変わらないでしょう。

大和ハウスの特徴

外張り断熱壁を標準装備「ZEVO(ジーヴォ)」

テレビCMでもよく流れているのでご存知かと思いますが、大和ハウスといえば「XEVO(ジーヴォ)」が有名です。

この「XEVO(ジーヴォ)」とは、外張り断熱仕様のことをいい、大きく展開しています。

大和ハウスの主力商品は全てこの「XEVO(ジーヴォ)」が標準装備となっています。

ただ、外張り断熱といっていますが、実際は純粋な外張り断熱ではなく充填断熱との併用になっており、外張りしている断熱材は、グラスウールを圧縮した厚さ1センチ程度のもので、補助的な断熱というような感じです。

鉄骨住宅の最大の弱点は鉄が熱を伝えやすい材料のため、夏の暑さや冬の寒さが鉄の柱を伝わり家の中に入ってきますが、この「XEVO(ジーヴォ)」は柱の外側に断熱材を張ることで問題を改善しています。

これは他の鉄骨系のハウスメーカーにはない技術です。

長期メンテナンスを可能にした「AQ ASSETサポート」

住宅メーカーの信用を左右するのは設計や建設の時よりも、むしろ引き渡し後のアフターケアです。

家を買うことは人生で最も高い買い物です。造りっぱなしであとは何もなしというメーカーがありますが、大和ハウスの評判を支えているのがこの「AQ ASSETサポート」です。

これは、造耐力の主要な部分は20年間の無料保証を確保しています。

それ以降は10年ごとに保証の延長をすれば、最長で50年間の保証を受けられます。

業界トップクラスの実績と信頼

数年前までは積水ハウスが売上トップでしたが、今は大和ハウスが業界のトップシェアメーカーになっています。

長年培ってきた技術開発と実績は、ユーザーにとっては大きな安心感を持つことができます。
強引な営業をするスタッフもいるようですが、これは他のメーカーでも変わりはありません。

大和ハウスの耐震・制震・免震

大和ハウスは耐震・制震・免震共に対応しています。

耐震構造は「DAEQT System(S)」という名前で、これは軽量鉄骨系プレハブの基本的な構造となっています。

ブレスで強度を確保した耐力パネルと配筋の基礎構造、細い柱を3本合わせた軽量鉄骨が独特の構造体となっています。

大和ハウスの制震システムは「DAEQT Damper(D)」という名前で、粘弾性体ダンパーで揺れのエネルギーを吸収し、熱に換え放出し揺れを抑制します。

粘弾性体には劣化がないため、繰り返しの揺れにでも対応できるといわれています。

制震の考え方は、大きな地震及びにその余震にも耐えうることを求められているので、それに適合できる技術だといえます。

制震フレーム、制震デバイス、補強パネル、粘弾性体からなる制震パネルを、耐震構造の一部に併用して使うことで性能を発揮することができます。

免震システムは「DAEQT Balance(B)」という名前で、ボールベアリング支承、風揺れ固定装置、パンタグラフ式減衰装置を取り入れています。

風揺れ固定装置の中にあるセンサーが、風圧力や震度4以下の地震に対してはロックし、建物を固定して震度5弱以上になると開放されるようになっています。

そのため、震度4以下の地震では免震システムは働かないため、耐震システムで対応することになります。

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