家相・風水の間取りを考慮した外観と内部設計

家相・風水の間取りを考慮した外観と内部設計

家相・風水を考慮した間取りを設定し、家を建てる方も多いようです。

人間の身体に例えると、家の外観は人間の顔や身体、家の内部の構造は内臓と同じようなものです。

「家を見て住む人の心を知り得る」といわれるように、家の外観はとても重要で、家相学でみる間取りはとても大切です。

家相・風水の間取り-外観と内部構造について

家のまわりには、庭・門・塀・骨組み・外壁・屋根・窓・ベランダ・テラスなどがありますが、少し違った視点から見れば、色彩・輪郭・各部の線・面の凹凸・光彩・陰影・環境・住む人の生まれ星との調和なども構造ということになるでしょう。

家を建てる場合の第一条件は土地の良否で、選び方を誤れば災難をまぬがれることはできません。

墓地跡・神社仏閣・古戦場や刑場跡・池や沼地跡、さらに南西から東北に伸びた土地・南が高く北が低い土地・西より急に低くなる土地・周囲より極端に高い土地は絶対に避けなければなりません。

また、建築材料と家の設計においても、日本の空気は水分が多く、温度の上昇にともない湿度がますます高くなる性質なので、一室の大きさや出入り口はできるだけ大きくし、光の差し込み方と流通を大切にしなければなりません。

つまり、梅雨期の細雨の侵入に備えて外廊下や庇をつけたり、空気中の水分ができるだけ凝縮しないよう内材料や外壁材を選ぶ必要があるのです。

ガラスやタイルなどの外観は清潔で美しいと思われがちですが、日本の風土では一概に衛生的とはいえません。

最近は純粋な木造建築が少なくなりましたが、これは建築業者や設計者の側からすれば、鉄骨コンクリートやオフセット工法建築のほうが施工しやすく、強度も苦労なく整えられ、工期も短くてすむという利点があるからです。

しかし、コンクリート造りは築3年くらいは湿気が抜けないこと、そして湿度の高い日本の風土では長期の多湿はカビによるアレルギーの原因を招くこともあり健康にも悪く、こうしたことから日本の風土に適した従来の木造建築は無視できません。

そして、設計に際して多少の費用をかけても入念にしておきたいのが基礎づくりです。

建物の全体を受ける土台であるからこそ、コンクリート基礎は万全になり、そして通風も考慮しなければなりません。

コンクリート基礎高の基本は40~50センチぐらいですが、白アリ駆除の処理をして、通風口などは少しでも多く設ける必要があります。

それでは、家相・風水的な観点から、家の設計上の注意点を解説しますので、参考にしてみてください。

家相・風水でみる玄関

毎日の出入りだけでなく、来訪する人の誰もが家族と直接対面する最初の場所のため、温かく清潔な印象を受けるように設計(設備)しなくてはなりません。

もちろん位置は吉相方位にして、家の側端に張り出して設けるといいでしょう。

家相・風水でみる庭

心を休めるため、通風、オゾン取り入れなど、さまざまな意味をあわせ持つ庭は、たとえ猫のひたいほどの広さでも人生の生きがいを増してくれます。

位置は東・東南・南・南西が吉相方位で、住む人が飽きない庭づくりを考えましょう。

家相・風水でみるトイレ

人の健康と天運を左右するトイレは、設計の中で最も注意してほしい設備です。

最近ではほとんどが水洗式ですが、水洗だからといってまったく清浄だとはいえないため、浄化槽もなるべく接近しているほうがいいでしょう。

トイレの中には、とくに汚く濁った空気が充満するため、母屋の八方位中、限られた位置を吉相としています。

家相・風水でみるキッチン

主婦の活動の場であるとともに、家族が唯一団らんの場ですから、一貫性を持たせたバランスが大切です。

家族のコミュニケーションを第一に考えれば、東や東南に壁などがない広がりがある所が吉相となります。

また、キッチンやリビングは生活上大切な場所のため、音やほこりを遮断し、明るいイメージと清潔を第一に考えましょう。

家相・風水でみる浴室・洗面所

身体の疲れを取り、浄め、心身のすべてをリフレッシュさせる機能を持っている場所のため、現実社会から遊離できる空間に設計するといいです。

システム化されているものでも、換気と採光の仕組みには考慮し、鬼門と四方の正中は避けましょう。

家相・風水階段・吹き抜け

最近では洋風の吹き抜け風の階段が多いようですが、本来の階段とは階上へ上がるためのはしごが変化したもので、直進でも鍵の手でも家の内部的姿に変化を与えるものです。

家の中央は主(あるじ)が病気にかかったり居つかなくなることが多く、西は口論が多くなり、西北は主人が頭を侵されるため、丑・寅も避けるべき方位です。

家相・風水でみる窓

家でいう窓とは人間に例えると目にあたり、外観構成の重要なポイントです。

箱のような家をつくる場合でも、東から南西の窓は大きく、西から北へは小さく取るのが理想的です。

家相・風水の間取り-土地と中心の取り方

家相を調べるときに一番大切なのは、中心の取り方です。

説としては、建築構造上の家の重心を取る「重心説」と、中国から伝わった、主人の寝室を中心とする「正寝説」とがあります。

観象学ではどちらの良さも取りあわせ、主として家屋の中心は母屋(主屋)、すなわち建築学でいう主構家屋の中心、生活の拠点(家族の居間)を大体の中心として取っています。

ただし、2階、3階などについては、一階に居住空間がある場合はすべて、一階の中心をもって判断します。

つまり、中心の基礎となる家屋はあくまでも一階部分で、中には,屋根をもって境界とする説もありますが、家屋の構造は屋根ではなく、土台をもって境界とみるのが正しい方法です。

また、主構家屋を中心とした周囲の家屋(別棟・倉庫・蔵など)は、副構造建物とか副構家屋と呼んでいます。

観象学における中心の取り方は、主構造物(母屋)を大体の中心とし、その礎石を境界として、凹凸配分比例法をもって中心を出すことが原則です。

家相・風水でみる天井の高さ

家相が基本としているのは、太陽光線と空気の流通、そこに発生する電子イオンの作用や磁波作用の働きが人間の身体や心、健康に及ぼす影響を研究し法則としたものです。

そして、その法則の第一としてチェックしなければならないのが、天井の高さと広さです。

日本家屋での平均的な天井の高さは240~250センチですが、この高さは和室の天井の高さを基準としています。

材料となる材木には定尺という寸法があり、8~10尺の長さが最も経済的で割安な寸法だからです。

つまり10尺であれば約3メートルの高さの天井となり、8尺であれば約240センチの標準的な高さとなるわけです。

それでも、天井の高い低いはバランスが大切で、たとえば4畳半や6畳の狭い部屋を高い天井にすることは、その部屋の気流が天井にたまってしまい換気もよくありません。

まして8畳や10畳ほどの広い座敷に低い天井では、せっかくの広い空間を殺してしまうことになり、精神衛生上でも凶相といえます。

建築設計上の法規では、2.1メートル以上をもって天井の高さとしていますので、この寸法以上なら何メートルでも問題ありませんが、広い部屋や和室なら、2.6~2.7メートルぐらいの高さが理想的といえるでしょう。

納戸やトイレ、浴室、書斎、和室など、狭いスペースでもいい所は、低い天井でも支障はありません。

しかしこの場合も、換気を十分に考慮して、空気が澱まないように注意してください。

家相・風水の間取り-門と塀の方角

塀は外敵から家を守るため堀の役目をしたり、土地の所有権を明確にする役目を持っています。

「塀は一般的には高くせず」と古書にあるように、高い塀は秘密や策謀を印象づけ、むしろ盗難にあうことも多く、逆に低い塀は明朗快活で純真な心を示し親しみ深さをあらわします。

また、塀の趣味は住む人の個性だけでなく、心の高さや奥深さまでもあらわすもので、たとえば、家に比べ粗末な塀は、経済的に無理の多い家計を想像させます。

しかし、官公庁庁舎の塀などは権威と重厚な落ち着きが必要で、大企業や工場の塀などは秘密保持のため高いほうが吉相で、飲食店や料亭の優雅な雰囲気の塀は普通より高くても吉相です。

塀の種類は材質別に、竹垣・生け垣・板塀・土塀・フェンス塀・ブロック塀・石塀・レンガ塀・コンクリート塀などがありますが、最もいいのは竹垣や生け垣で、これはかなり贅沢な塀です。

塀は住宅の四方に回るものと一方の面だけに回るものとがありますが、大切なのは陰陽の調和で、塀が高く家の四方を囲んでいれば家の中が陰気になり、陽の気を受けることができません。

反対に低すぎると家の中の陽の気が盛んになり、落ち着きを失ってしまいます。

では、いくつか塀の吉凶例を参考に紹介します。

古書には「塀は地の気を散らさぬよう構えるを吉相とす」「塀高く家低き構えるは困窮の凶相となる」「塀低く外より見えるは家気旺盛ならざるなり」「塀家にせまり伸びやかならざるは家運栄えず」など、塀に関する吉凶がいろいろ書かれています。

たとえば、家が大きいのに塀が小さすぎたり、塀が大きいのに家が小さいのはバランスが悪いということで、大切なのは調和ということです。

次に門についてですが、門は人を迎えるもので拒むためのものではありません。

そのため親しみやすさを大切にし、とくに社会と住む人を隔て威圧するような、いかめしい門は生活にも暗い影を落とし、決して幸運を象徴するものではありません。

そして以下は、門における吉凶例を方角別で挙げたいと思います。

西北の門

家相では「乾門」といい、高貴な客が出入りする門です。社会的に地位の高い人たちと親交が生まれ、有益な人脈ができます。

東南の門

家相では「巽門」といい、陽気な客の出入りが多く繁栄発展の相です。遠方からの来客も多く、社会的な信用を得る自慢の門になります。

東の門

悪くはありません。長男は才能豊かですが、同居せず、他郷で生活することが多いようです。

南の門

家相では「朱雀門」といい、学術的に栄えます。医者や学者にはいいのですが、位負けすることもあります。

北の門

家相では「玄武門」といい、破産・盗難にあいます。常に病人が絶えず、この凶相の気を感じる人は自分から家を離れ、家族がバラバラになることもあります。

西の門

女性の出入りが激しく、女性相手の仕事などには吉相です。また、西は飲食の意味を持つので、水商売には大吉相。一般的には散財の相なので注意が必要です。

南西の門

病門と呼ばれ、病人が絶え間なく出る暗示があります。南西は裏鬼門で陰に向かう(日が落ちる所)方位なのでとても悪い相になります。

東北の門

客の来訪にむらのある相です。吉凶が交互に起こる暗示があり、事業家や一般家庭には凶相。勝負ごとには半吉相になり、また、門の真正面に直角に道路が走っているのも「衝波門」と呼ばれ凶相になります。

家相・風水の間取り-二世帯住宅

家を建てるとき、自分たちだけのマイホームにするのか、将来を考えて老人の部屋を確保するか、または本格的な二世帯を考えてプランニングするかは大きな決断が必要です。

一軒家に子供と親夫婦とが同居する場合は、便利さと経済性を最優先とするケースが多く、1階と2階とに住み分けるパターンと、壁を隔てて住み分ける場合とがあります。

どちらも大切なのは玄関と門で、来訪者を温かく迎える場所であると同時に、家族の出入り口ですから、いくら身内でも、ささやかなプライバシーは尊重したほうがいいです。

まず、1階と2階で住み分ける場合は、それぞれが独立した家となるので、家相の中心も個々に取らなければなりません。

2階が単独で外玄関を持っているなら問題はありませんが、1階に組み込まれた内玄関の場合は、そのまま一階が欠け、2階は張りになるので、中心もそれぞれに出して判断する必要があります。

二世帯住宅は、子供夫婦が2階で老夫婦が1階に住むケースが多く、これは健康を考えてのことで、とくに庭のある家では緑気(木が発散する気)や地息を直接目や身体で接することが健康上とても大切です。

一軒を平面的に二分割で住み分ける場合は、玄関とキッチンの位置に注意が必要です。

玄関が母屋(親夫婦)と対冲(対面)したり、左右対称の位置にあるのは、親子関係の不和を招くことになり、嫁と姑の溝も深まるばかりです。

さらにキッチンが背中合わせにあると、口論が絶えず、親子の断絶をも招きかねません。

水まわりや配水の関係上、キッチンや浴室、トイレなどを一ヵ所に納めるのはあくまで経費節約のための設計で、可能な限り、少しでも片違いするように間取りを考えることが大切です。

家相・風水の間取り-注意点

最後に、家を建てる際の家相・風水上での注意点を挙げたいと思います。

ご自身で確認し、今後の間取り作成の参考にしてみてください。

  • 建物と土地とのバランスが取れない家は、家全体が退廃するような災いを招きます。例えば、15坪の土地に3階建てを建てるのは、運の発展を妨げる暗示になります。
  • 住人が少ないのに広すぎる家はもの淋しく、陰気となって衰退します。これは子孫断絶の暗示ですが、非常時に備えて控え部屋を持つことに問題ありません。
  • 隣家を購入して二軒を一軒につなげたり、長屋を購入して直したりすると、病難を招きます。これは運の衰退と営業不振の暗示でもありがます。
  • 庭先に飛び石が多く、大きな石燈籠があると家庭不和の原因となります。また、主人や後継者に災いを招く暗示でもあります。
  • 大黒柱の逆木、根継ぎ、二階の増築などでお神楽普請をすると、主人に病難や社会的活動を妨げる問題が発生します。
  • 部屋数は多くても、一つひとつがすべて壁で仕切られ、ドアのみの家は、独身の相で、嫁ぐ者もなければ、嫁も来ない暗示です。
  • 中廊下で二分される家は、一家の相も二分されて対立し、家庭円満にはなりません。
  • 道路の突きあたりの家は運が栄えず、主人も出世できず、営業成績も上がりません。
  • 道路に対して平行に構えない家は、子供運に恵まれず、ひとり暮らしになったりします。これは孤独の暗示となります。
  • 三角形の土地に三角形の家を建てると、向かっている方位から災いがきます。例えば、鋭角が東なら長男、東南なら長女、南なら中年女性、南西なら老女、西なら少女、西北なら主人、北なら目下や妻、東北なら使用人や子供に災いがあり、身の上が急変する暗示となります。
  • ゴミを埋めるために大きな穴を掘ったり、ペットの死骸を庭先に埋めたりすると、埋めた方位の事象に応じて家族に悪い影響が出ます。
  • 夏や暮れの大掃除には縁の下に注意が必要で、猫やねずみの死骸があったり、ゴミが散乱していると住む人に影響が出ます。その場合はまず塩で清めましょう。
  • 陰の気がこもりやすい墓地の隣接地や塔婆などの見える家は避けましょう。主人が気力を失い職を転々としたり、鬱病になったりして家運は栄えることが少なく、財運に恵まれません。
  • 張りは吉相の第一としますが、すべては八方位との調和が大切で、張りがある場合、中心の取り方が難しいため注意が必要です。

まとめ

さて、いかがでしたでしょうか?これから家を建てるなら、家相・風水の考えを取り入れた間取りで、是非「吉」となるマイホームにしてください。

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