35坪の土地に家を建てる方角別の間取り事例

35坪の土地に家を建てる方角別の間取り事例

35坪の土地に家を建てる間取りを、平面図と一緒に解説してみたいと思います。

そもそも35坪といえば、平均的な家を建てる坪数でいうと決して広いとはいえませんが、建築費用なども踏まえると35坪から40坪で家を建てる人が多いのが現状です。

広さをイメージしやすく例えるならば約70畳分くらいの広さで、約115平方メートルほどになるため、マンションの場合に置き換えると、少し広めの3LDKか4LDKに該当します。

4人家族でも十分だという家庭もあれば、もう少し大きくしておけばよかったという家庭もあり賛否両論ですが、それは上手な間取りの設計によって大きく左右されます

オーソドックスな間取りにはなりますが、注文住宅ともなれば、基本となる間取りをアレンジして自由設定することになります。

間取りは真っ白なキャンパスに一から描き上げていくことになりますが、自分たちが思い描く間取りを反映させるには、各ハウスメーカーや工務店、設計事務所の腕の見せ所になりますね。

しかし、フルオーダーの住宅の場合は、企画型プラン(すでに商品化された住宅)ではありませんので、建築コスト(費用)が割高になることだけは心得ておく必要があります。

これから紹介する間取りは、35坪の家の間取りを玄関の方角をメインに、それぞれの特長と留意したいポイントをまとめてみました。

北玄関の35坪の間取り(パターン①)

北玄関の35坪の間取り(パターン①)

特長

  • 3LDK(客間なし)の総2階タイプ
  • 玄関ホールから直接リビングとシューズクローク、家事室からリビングの2方向導線
  • 水回りは横導線となり使い勝手よし
  • 対面式キッチン(5帖)とダイニング、リビング(13帖)(横導線で全て南向き)
  • 階段はリビング経由(家族の出入りがわかる設計)かつ踊り場があるのは安全設計
  • 2階は寝室(7帖)、洋室2つ(5帖)、納戸(2帖)、フリースペース、トイレ、バルコニー
  • 各部屋には収納もあり、納戸もあるので収納力が十分
  • 個室はプライベート確保
  • 1階、2階とも風通しの良い窓配置が良い

留意したいポイント

  • 玄関横の収納は2か所出入ドアがあるため広い割に収納力が少ない
  • 1階トイレ出入口と階段の昇降口との配置(トイレ出入はホールからでも良いのでは?)
  • 2階フリースペースは有効活用したい

北玄関の35坪の間取り(パターン②)

北玄関の35坪の間取り(パターン②)

特長

  • 5LDK(独立型和室)の総2階タイプ
  • 玄関左横にトイレ、ホールからの階段昇降、踊り場もあり安全設計
  • ホール~客間(和室6帖)
  • ホール~ダイニング・リビング(11帖)
  • 対面式キッチン(5帖)
  • キッチン後ろに水回りがあり生活導線も水回り重視
  • 2階は寝室(8.7帖)+ウォークインクロゼット(2.5帖)+バルコニー、洋室3、トイレ
  • 各部屋に収納あり

留意したいポイント

  • リビングと和室は繋げることも可能で、繋げた方が解放感がある広くスペースを使える
  • リビングと和室を繋げることでホールから和室への出入口は収納(仏間等)として利用
  • 和室西側にも窓があると尚風通しが良くなる
  • 2階のホールはやや暗めになるので階段部の窓は大きめが良いのでは?

南玄関の35坪の間取り(パターン①)

南玄関の35坪の間取り(パターン①)

特長

  • 3LDK(4LDK対応可能型)+フリースペースの総2階タイプ
  • 玄関~リビングの一方向(玄関突当りの収納幅を狭くして階段方向へのドア取付可能)
  • リビング中心の生活導線、踊り場もあり安全設計
  • ダイニング・リビング(11帖)
  • 和室(4.5帖)と階段を挟んでキッチン(5帖)と洗面、浴室が別々
  • キッチンは独立型
  • 2階は寝室(8帖)+ウォークインクロゼット(3帖)、洋室1、納戸、フリースペース
  • 洋室は子どもの成長に合わせて後間仕切り可能となり、4LDKへの変更可能
  • 北側にフリースペースとトイレあり、2階のホールの明るさも確保できる

留意したいポイント

  • 玄関からリビングの一方通行導線がどうか?ライフスタイルに適性するか?
  • リビング繋がりの和室は3枚引き戸で解放感を持たせたい
  • キッチンには窓が欲しい
  • キッチンと洗濯等の水回りが離れている
  • 2階は非常にまとまり効率的な間取りになっている
  • 南側バルコニーを洋室全体にまで伸ばしてみてはどうか?

南玄関の35坪の間取り(パターン②)

南玄関の35坪の間取り(パターン②)

特長

  • 4LDKの総2階タイプ
  • 玄関、ホールを中心に玄関には大型収納
  • ホール~リビング入り、踊り場もあり安全設計
  • ダイニング・リビング(13帖)
  • 対面型キッチン(4.7帖)、水回り横導線で使い勝手考慮
  • 階段はリビングを回っての昇降となり、家族の出入りがわかるタイプ
  • 2階は寝室(8帖)+ウォークインクロゼット(3帖)、洋室2、納戸、フリースペース
  • フリースペースからのバルコニー
  • 2階にはトイレも設置

留意したいポイント

  • 玄関ホールにある収納は3帖。かなり広いので有効的な活用を考えたい(例:可動式棚等)
  • 2階南西角に納戸2帖、日当たりが良い場所のため勿体ない

東玄関の35坪の間取り(パターン①)

東玄関の35坪の間取り(パターン①)

特長

  • 3LDK(5LDK対応可能型)の総2階タイプ
  • 玄関~ホールを中心に、LDKを南側に、階段・水回りを北側にしたタイプ
  • ダイニング・リビング(13帖)
  • 対面型キッチン(5帖)に収納スペース確保(食品庫として利用価値大)
  • 階段はホールからの昇降、コーナー(曲がり)は2つ割りなので安全設計
  • 2階は寝室(6.5帖)+バルコニー
  • 洋室3つ(内2つは後間仕切り対応型)、フリースペース
  • トイレの出入口を変えることで、フリースペースは洋室への変更可能

留意したいポイント

  • 1階ホールが暗め。LD側から光がこぼれる工夫(嵌め込みステンドグラス、スリット等)
  • 2階は客間スペースも可能。かなりいろいろな可能性のある間取りの可変性がある
  • 寝室の収納は充分か?

東玄関の35坪の間取り(パターン②)

東玄関の35坪の間取り(パターン②)

特長

  • 2LDK(3LDK対応可能型)の総2階タイプ
  • 玄関とホールにやや大きめの収納
  • LDKは南側に、ダイニング・リビング(11帖)、タタミスペース(4帖)も魅力
  • 階段はホール、踊り場もあり安全設計
  • 対面型キッチン(5帖)
  • 2階は寝室(8帖)+ウォークインクロゼット(4帖)+バルコニー、納戸、トイレ
  • 洋室は後間仕切り可能型で2室に分けることが可能
  • 2階は洋室は全て南向き

留意したいポイント

  • 畳スペースはリビングと段差なしも段差付けてアクセントをつけるも良し
  • 玄関ホールから階段スペースやトイレのある廊下への出入口があっても良い?
  • 2階ホール(廊下)はやや狭いので階段の昇降に特に注意が必要
  • 北東角にある納戸4帖、利用価値が大きいだけに無駄にスペースを使わない工夫が必要

まとめ

35坪で家を建てる場合の方角別の間取りを解説してみましたが、どれくらいのスペースが確保できるのか、少しでも参考になったでしょうか。

例えば、注文住宅の場合であれば、自由な間取りを検討し、実現できることが最大のメリットです。

現在と未来の家族構成の変化に対応できる間取りにすること、同じ北玄関でも全く違う間取りにすること、たとえ35坪でも、間取りの工夫次第では十分なスペースを確保することができます。

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